正解がないものだからこそ
こんにちは!プランナーの長浦です。
気づけばもう6月、あっという間に2023年の上半期が終了しようとしているのですね……。社会人になってから時の流れが異様に早く感じます。私自身、体感まだ2ヶ月くらいしか経過していない気分です。
さて、今回は最近の業務の様子について色々と書かせていただければと思います。ゲーム、特にRPGにおいて「シナリオ」とそれを彩る「演出」というのは、ゲームの世界観を決定づける要素の1つで重要なものであると私自身思っています。そんなストーリーの重要な部分である「演出」を最近業務で制作させていただく機会が増えておりまして、今回は演出作成業務の中で日々悩んでいる事や気づきについてお話させていただきます。
では本題に入る前にまず、普段どのように演出付けを行っているかという所について、ざっくりとご説明させていただきます。
まず、シナリオ担当の方から演出を付ける上で必要な資料などをいただき、それを一旦全て読むところから私の演出作成業務はスタートします。私自身、本を読むのがとても好きなので毎回ワクワクしながら資料を読んでいます。
この時、後の作業効率を良くするために初読みの段階で、ある程度どこにどのような演出を付けるのか目星を付けておくようにしています。理由としては、初見で感じた「ここはきっと〇〇のような状況なんだろうな」などの印象が、これから演出付けをしていく上で一番ユーザーに近いものであるような気がしているからです。恐らく何回も同じストーリーを周回する、というユーザーは稀だと思うので、初見の印象を大切に、さらに良い意味で誇張していく形で演出付けをすることを心掛けています。そして資料を読破後、読んでいた際に感じた印象や気持ちの鮮度が高いうちに、素早く演出付けに入っていきます。時間を置くとどうしても印象が薄まってしまうため……、ここは一気にやってしまいます。
そして一旦出来上がった演出を見直してブラッシュアップをかけていく……のですが、ここが個人的に一番時間がかかり、毎回非常に悩む部分でもある箇所だと思っています。具体的にどのような点で悩むかと言いますと、例えば以下のようなセリフがあったとします。
この場合、Bくんの心情の方は比較的分かりやすいので(自信がない感じ、記号的な表現で言うと悲しさが伝わるような様子)特に悩むことはないのですが、問題はAさんの方です。このようなセリフの場合、2パターンの表現が予想されます。それが以下の2つとなっております。
①Aさんが明るい雰囲気でBくんを励ましている。
②Aさんが悲しげな様子でBくんを励ましている。
試しに以前、同期の揚村さんが新人日記で紹介されていた「ティラノゲームビルダー」で2パターンのシーンを作成してみたため、ご覧いただければかと思います。背景、キャラの画像素材、BGMはフリー素材を使用しております。
上記の動画をご覧いただくと分かりやすいかと思うのですが、どちらも間違いではないように感じられるかと思います。また、こちらもご覧いただくと分かりやすいかと思うのですが、表情の違い1つでAさんの今後の印象やキャラクター性がだいぶ変わるかと思います。そのためAさんのキャラクターがぶれないよう、物語の展開やAさんのキャラクター設定、今までのBくんとの関わり方を過去資料を見ながら「こっちかな…」と演出を当てはめていったりもします。非常に楽しいのですが、かなり責任重大な業務のためちょっとでも違和感を感じた箇所があれば、何度も何度も確認して演出を付けていくようにしています。
また、上記の動画では表情だけですが実際はSEなどのその他演出も付けていくため、場合によっては一晩置いて翌朝の業務で確認して……なども行っております。
というわけで、私の最近の業務の様子をご紹介させていただきました!
そして、なんと……私がこの新人ブログを書くのはこの投稿で最後となります!この1年間ブログを読んで少しでも面白いと思ってもらえていれば幸いです。
次回からは今年度入社した新入社員1名が新人ブログを引き継ぎます。
ぜひ次回以降も楽しくご覧いただければかと思います!
1年間、ありがとうございました!