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新人日記

夢とロマン

こんにちは、新人デザイナーの有松です。九月に入りましたが、厳しい暑さは変わらず……引き続き体調管理はしっかりしていきたいと思います。

さて、突然ですが皆さんは読むだけでワクワクするような本に出会ったことはありますか? 私は映画やゲームが好きなため、小説以外にも作品に関するアートブックや攻略本、歴史の本などを読むことが多く、それらが学生時代の作品のアイデアのもとになることが多くありました。その中で、読んでいるだけでワクワクする、そんな一冊をご紹介させていただければと思います。

世界をまどわせた地図 伝説と誤解が生んだ冒険の物語
エドワード・ブルック=ヒッチング (著)

この本は、かつて実在されているといわれていた大陸、島、都市、人種などを紹介し、なぜそれが実在していたと地図にまで書かれていたのか、ということを解き明かしてくれる、そんな一冊になります。今では神話や伝説の一部として扱われているものも多くありますが、中にはグーグルマップの登場から五年以上経っていたにもかかわらず存在するといわれ続けていた島の話もあります。
実在しないものを知ることで何が面白いのだろうか? と思う方もいらっしゃるかと思いますが、実在しないものにもそれぞれバックストーリーがあり、そこから夢やロマンが生まれ、有名作品の題材になっているということが多くあります。

例えば、有名タイトルシリーズゲームの『アンチャーテッド』はまさにこういった、伝説や神話などをもとにしており、本書にも紹介されているエルドラドの伝説やアトランティスなどの話が多く出てきます。ゲームでは他にも『トゥームレイダー』や『アサシンクリード』なども神話や伝説を扱った作品です。また、映画では伝説や神話というと『インディジョーンズ』や『パイレーツオブカリビアン』などを思い浮かべる方が多いと思いますが、実はあの有名な『ロードオブザリング』の原作『指輪物語』も北欧神話を題材に制作された話と言われています。
つまり、実在していなかったもの、実在するか分からないものでもそこからアイデアを生み出し、独自の世界観を持った作品を創り、多くの人に楽しんでもらうことができるということです!

本書ではそんな元ネタになった題材を知るだけでなく、では作者はなぜこれを題材にしたのだろうかということも考えることができ、より作品を深く知ることができる、そんな一冊だと私は思っています。また、この本書に登場するような地図に惑わされた人物たちの、実在するか分からなくともひたすら追い求める探求心は、クリエイターとして忘れてはいけないものだなと改めて感じることができました。少しでも興味を持ってくださった方がいらっしゃれば、ぜひ手に取っていただければと思います。

これからも様々なものからアイデアを取り入れ、より良いをものを作るべく日々精進して参ります!

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