うわさの「NomadSculpt」を使ってみた!
こんにちは、新人デザイナーのジラメットです。
気がつけばもう11月です。今回のブログも3回目です。以前の2回の内容は結構ライトですね。今回はもう少しまじめな内容を書こうと思います。
突然ですが、皆さん毎日の通勤時間はどれぐらいですか。私の場合テレワークではなければ、往復2時間です。結構長い時間ですね。その間に何かやることがないかなと思いました。デザイナーというとスケッチブックが定番ですね。電車に乗り、アイディアや向こうの人の顔を許可なく書いたりしているのを皆さんも見たことあるかと思います。
しかし残念ながら3D作品は、電車の中で作ろうとしてもどうしようもありませんでした。でも、そんなことはもう終わりです。今「NomadSculpt」というアプリがあればどこでもいつでも3Dができます!というわけで今回はNomadSculptの機能と自分の感想を話したいと思います。
NomadSculptはiOS/Androidのスカルプ専用の有料アプリです。スマートフォンでもタブレットでも利用できますが、タブレットの方がpen pressureがあって、アプリの能力を全部利用できるので、タブレットがオススメです。ちなみに「Nomad」という言葉は時間と場所にとらわれずに働く人、もしくはそういった働き方という意味で使われています(私はつい最近日本の深夜番組から知ったばかりです)。その意味通りにどこでもスカルプができるという特徴のアプリです。
基本操作はZbrushと同じく色々なブラシでモデルをスカルプします。Zbrushの他の機能、SubTool、Divide、Remeshなども大体ついていて、スマホのアプリらしく分かりやすいように開発されています。Zbrushのポケットバージョンと思えばいいでしょう。
もちろんNomadSculptで作ったモデルを.objか.fbxにエクスポートして、パソコンでブラシュアップすることも可能です。ネットでもケーブルでも送れますが、ケーブルの場合アダプターが必要かもしれませんね。
いいね!と思う機能
NomadSculptには色んな機能がありますが私が印象が残る機能はレンダリングに関する機能かな。普段Zbrushを利用していますがレンダリング機能が悪いわけではありませんが、使いにくいと思います。
その点はNomadSculptが分かりやすく設定されていて、マテリアルやHDRI環境の変更もできます。そして、私が一番好きなのはライティングの操作です。NomadSculptのライティングはZbrushではなく、Mayaのほうが近いです。ライトの方向、位置、強さなどを簡単に操作し、PBRレンダリングですぐにPNGがエクスポートできます。
感想
スマホ/タブレット用のアプリと思えないぐらい有能なスカルプアプリの一つです。Zbrushを利用している人ならばすぐに使いこなせるでしょう。しかし、気になる点がありますね。
それはタブレットの限界です。ポリゴン数が多すぎるとアプリが強制終了します。試しにポリゴン数を3000万まで増やしてみましたが、メモリー(RAM)が残ってもアプリがフリーズしてしまいました。そして、ポリゴン数が多いということは機械に負荷がかかるので、本体がめちゃくちゃ熱くなります。タブレットのスペックによりますが1000万以上のポリコン数のモデル作成は無理でしょう。
というNomadSculptの諸々紹介と感想です。多分このアプリは本格的スカルプより軽くスケッチみたいなスカルプの方が向いていると思います。と言っても、様々な機能があるところから考えれば、モデルのスタイルがデフォルメだったら最後までタブレットだけで作品を完成できるかもしれません。これからも新しい3Dアプリがいろいろ出てくるでしょう。どんなものが出てくるか楽しみにしています。