ゲームのマンガ:その3
自分の趣味と実益を兼ねてゲーム関連書籍を不定期に紹介する本ブログ、今回は久々にゲームに関するマンガを取り上げてみたいと思います。前回が2018年7月なので2年以上も前でした。月日が経つのはなんと早いことでしょう。2年もたつとその間に新しい本もたくさん出てどれにするのか迷ったのですが、最近のお気に入りであるゲーム業界お仕事マンガを紹介させていただきます。
『これだからゲーム作りはやめられない!』
たかし♂ (著)
ゲーム会社で働く女性デザイナーが主人公のマンガ。
平たく言うと上記の説明ですむのだが、他の作品との大きな違いはそのリアルさにある。思うに作者は実際にゲーム会社で働いた経験があるか、現役で働いているのでは?と考えざるを得ない。見たまま描いているのではないかと。それくらい「あるある!」にあふれている。
ゲーム制作に関する専門用語が各ページに1、2つくらいは出て注釈付きで説明されている。我々にとってはあまりに普通過ぎて説明がいるのか、ということもしばしば。流して読むだけでも知識を得られて良いと思う。
第一話、主人公はアプリゲームの開発部門で働く2Dデザイナー。もともとゲームが大好きというわけでこの業界に入ったわけではないので、日々の激務に身の振り方を考える毎日。1ページ目から、
正直この仕事巻き戻りは多いし残業も多い
「これだからゲーム作りはやめられない!」
休日出勤もたまにあるし…
一息つく暇なんて無い
一定ラインのクオリティを締め切りまでに 作っては出してを繰り返す日々
と、ネガティブな考えでみっちりとページ全面が埋め尽くされる。しかもこれ、ほぼ実際のゲーム会社において当てはまるのでたちが悪い。
そこに他部署(コンシューマーゲーム開発部からの異動というのがこれまたリアル)から残業を厭わないやる気満々の男性3Dデザイナーがチームに加わり、ぶつかったり、協力しながらゲームを制作するというお話。恋愛っぽい展開にならないのも好み。
制作期間がほとんどない中で、リテイク、仕様変更による修正、バグ対応などけっして楽しい仕事ばかりではないのだが通して読むとゲーム制作のやりがいに触れられているのがとても良い。オリジナルはpixivで公開されており、今でもほとんどのエピソードが無料で読めるが、業界の実態を知るにはかなり価値があると思うのでぜひお買い求めいただきたい。おススメです!