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社長日記

重い本

 コロナウィルス感染拡大防止のために緊急事態宣言が発令され、約2週間が経過しました。依然、減少傾向はみられず、当初の7都道府県から全都道府県が対象に拡大されるなど余談を許さない状況が続いています。

 弊社は2月下旬より部分的なテレワークを開始し、3月下旬からは全社員を対象に完全テレワークを実施しています。ゲーム制作においては密なコミュニケーションを取りながら開発を進めることが重要なため、遠隔においても各種ツールを用いてなるべくオフィスでの開発と変わらず進められるよう、手探りながらもいろいろと試している状況です。

 現在、全世界で外出の自粛が求められています。ともない、必然的に家の中で過ごす時間が増えることになります。そういった状況でゲームに触れる機会の増加は日本だけでなく、世界中で多く見られる傾向のようです。ゲームに限らずなんでもやりすぎは良くないのですが、適度にゲームをプレイすることでストレス発散や他人とのつながりを感じるなど、良い効果が期待されるという研究発表も見られます。長年、ゲーム制作に携わっている身として、少しでもこの事態にゲームがプラスの影響をもたらすのであれば望外の喜びです。

新型コロナウイルスによる封鎖措置の中で幸福感を得るには「ゲームをプレイすること」がオススメだと心理学者が主張

 毎回、ゲーム書籍を紹介する記事では自宅にある本を会社に持ち込み文章を書いていました。しかし、今回はテレワーク実施中ということで自宅の本棚から選び放題。どれにしようかいろいろ考えたのですが、持ち運ぶには大変な、手元にあるゲーム関連書籍で最も重い本を紹介させていただきます。

『死ぬまでにやりたいゲーム1001』

トニー・モット(著)

 発売は2011年。したがって、当然のことながら2010年より後のゲームは対象外であり、新鮮さには欠ける。しかし、世界で初めてコンピューターゲームが登場した1970年初頭から2000年代のゲームの歴史が、タイトルの紹介とともに一冊に集約されているのが本書の魅力。元は洋書なので海外のゲームが中心かと思いきや、日本製ゲームも数多く紹介されており、黎明期における日本のゲームメーカーの影響力の大きさが感じられる。100人読めば100人が、

「なぜあれが入ってないの?」
「1001本の中にこのゲームが入るの?」

と、両方の気持ちを持つだろう。100にせよ、1000にせよ、数多の作品の中から選抜するということに最適解はないのだから。それでもアーケード、家庭用、PCと多くのプラットフォームを取り扱い、かつ、1タイトルあたりの解説文の詳細さは驚嘆に値する。

 久しぶりに手を取った本書、パラパラとページを送りながら昔遊んだゲームを思い出し、また名前は知っているが遊んだことのない名作ゲームのことをつらつらと考えました。メガドラミニやPCエンジンミニなど、昨今のクラシックゲーム機発売ラッシュや、レトロゲームの配信などで過去のゲームも遊びやすい時代。カタログ代わりに本書で気になるゲームを探すのも良いかも。ちなみに重量を計ったら2Kg以上ありました。重さもさることながらかなり高額なので、手は出しにくい一冊です(笑)

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