新人デザイナー3Dを学ぶ(完)
こんにちは、入社2年目、元新人デザイナーの大上です。
フェイント(前回の記事参照)もありましたが、私が新人ブログを書くのは今回が最後ということで、1年間の成果を発表します…というのは嘘です。(ご紹介できるほどの成果はまだ残してないので…)今回も普通に3Dについて、業務内で気になったことを書いていこうと思います。
今回は「ノーマルマップ」についてです。「ノーマルマップ」とは、ローポリゴンのモデルをハイポリゴン並みのディティールに見せるときに使用する、特殊なテクスチャのことです。これを使用することで、ハイポリのディティールを維持したまま、データを軽くすることができます。私自身、作り方は何となく理解してはいるのですが、実際に作ったことがなかったので、この機会にMAYA を使って作成してみようかと思います。
下図のように正方形のモデルを2つ用意して、片方にディティールを足し、もう片方のポリゴンに「マップの転写」ツールを使用してノーマルマップを転写してみます。(詳しく書くと長くなってしまうのでツールの詳細は割愛で…)
すると、出来たモデルがこちらです。
転写元のへこみの深さが再現できていないので違和感はありますが、ポリゴン数を変えずに情報量を増やすことができました。(ポリゴン数は右が32、左が6)テクスチャで陰影を描いても上図と同じ結果にはなりますが、普通のテクスチャと比べてノーマルマップでできた凹凸の陰影は光源の移動にも対応してくれるのでアニメーションの際にとても有効です。
ノーマルマップを最大限活用すると、人物の肌の皺や、石や木の凹凸をまるで実写のように再現することができるようです。ノーマルマップのほかにも、表面の傷の粗さを制御できるテクスチャや、金属のハイライトを表現することができるテクスチャなどもあるようなので、いずれ上記のテクスチャを複数適用した実写のようなモデルを作ってみたいと考えています。
ちなみに、Zbrush(スカルプトツール)を使用すると、より精密なノーマルマップが作れるそうです。そちらにも挑戦してみたいなと思っています。
入社して1年間、3Dに関して様々なことを学ばせていただきましたが、3Dでやりたいこと・作りたいものを想像して、それを実現する方法を調べて実行する、を繰り返すうち、できることが増えて3Dの地道な作業が辛いと感じなくなってきました。
3Dの分野でやりたいことがまだまだあり、習得しなければならない知識が多すぎて気が遠くなりそうですが、今後も知識に貪欲になって学び倒していきたいと思っています。