終・新人デザイナー3Dを学ぶ
こんにちは、入社11カ月目、新人デザイナーの大上です。
以前のブログでモデリングについてお伝えしましたが今回は、モデルのテクスチャーについて気づいた事をお伝えしようと思います。
入社してから数か月が経ち、徐々に3Dの仕事を頂くようになってきた頃、熟練の3Dデザイナーの方が作成したローポリとハイポリ(※)の2種類のモデルデータを見る機会がありました。3Dの目が肥えていなかった当時、ハイポリモデルのリアル感と完成度に驚愕した…のは置いておきまして、それ以上に驚いたのはローポリのテクスチャーでした。
そのローポリモデルは、いたる箇所どう見ても滑らかな曲線にしか見えないのに、ポリゴンの形状を見てみると全く曲線ではないんです。テクスチャーのみで丸みを表現してポリゴンの粗さをうまく隠していました。その時に、テクスチャーでここまで目を騙すことができるんだな、と感動したのを覚えています。それ以降、スマホゲームをやる際にモデルの輪郭を見てポリゴン数どれくらい減らしているのかな、とか、このテクスチャーすごいうまくローポリを隠しているな、と思うようになりました。(これが職業病…)
上記のように、ローポリのデータを扱ってると、テクスチャーに騙される?ことが(個人的に)多々あります。そこでローポリのテクスチャーについて検証してみようと思い、下の画像を作成してみました。
※ローポリ→ポリゴン数が少ないモデルのことです。データ量が少なく動作が軽くなるのが利点です。
※ハイポリ→ポリゴン数が多いモデルのことです。
◆検証
画像の3つの球のうち1つはローポリで作成しています。1つは立体ではなく平面です。(正面からではなく少し斜めから撮影しています)
遠目はほぼ同じに見えますね。正解は…
左から板ポリ(平面)・ローポリ・ハイポリでした。ローポリのポリ数はハイポリの8分の1程度です。近くで見ると輪郭が少しカクついているのが分かりますが、遠目で見ればハイポリと遜色はほぼ無さそうです。板ポリはアニメーションを付けない場面では活躍しそうです。
文字が入るとポリゴンのガタつきが目立ちますね。グラデーションだけですとあまり違和感はありませんがディティールが細かくなるとボロが出てくるようです。解決方法は、ポリゴンに直接描き込むことができるソフトを使ってテクスチャを修正するか、文字を少しぼやかして違和感をなくすか、でしょうか。いや他にも方法があるかもしれません…勉強しなきゃですね。
今回の記事を書いていて、ローポリのモデルはテクスチャーにこだわることが、いかに重要であるかということを再認識しました。今後作業するときは今回書いたことを頭の隅に置いて、より良いものを作っていきたいと思います。
3D業務をしていると「こんな作り方があるのか」「こういう風にデータを作ると良いんだ」などと、多くの場面で気づきがあります。その気づきは今後の作業のクオリティーをアップするのに必要なものなので、大事にしていきたいと思います。