
『生きのびるための事務』
こんにちは!新人デザイナーの谷村です。
今回は先日読んで影響を受けた書籍についてご紹介したいと思います。
作家、画家、音楽家、建築家など幅広く活躍されているアーティストである坂口恭平さんが書かれた『生きのびるための事務』という書籍です。
ご自身がアーティストとして夢を実現するためにどのようなことを考えて実践していたのか、彼のイマジナリーフレンドのような存在である「ジム」との会話を通して一緒に試行錯誤していく様子が綴られています。
事務というと固く感じてしまうかもしれませんが、普段の生活や生きるために行う様々なことを事務として捉え、スケジュール管理、お金の管理をすることで曖昧な夢を現実に落とし込むための計画をたてる方法が描かれています。
特に印象に残ったことは、事務の世界に失敗はないということでした。
何かを新しく始めたり挑戦したいと思ったとき、それが上手くいくかどうかを考えてしまい、腰が重くなってしまうことがあります。
私もよく、ずっとやりたい構想だけあっても深層心理で失敗するかもしれない、誰にも見てもらえないかもしれない、と足踏みしてしまいがちでした。
しかし、事務の世界では人からの評価は関係なく、ただ自分でやると決めたことをやるということが重要だと書かれていました。
これを読んで、何かをしたいと思ったとき、ただそれをやることが楽しいということが一番重要で、評価されるかどうかは全く別の問題だということに気づかされました。
これまで頭では気にしないと思っていても、きちんと腑に落ちたのは初めてかもしれません。
人からの評価によるモチベーションに振り回されたり、そのときのやる気やアイデア次第でやるかやらないか決めるのではなく、毎日何時にこれをする生活がしたい、と決めてスケジュール通りに行う、という方法は目から鱗でした。
将来の自分が毎日どういう生活をしているのか、具体的に1日のスケジュールまで想像するというプロセスはとてもワクワクする内容でした。
芸術家であっても会社員であっても、事務を通じて現実を見つめ管理していくことは多くの人が夢を実現するために必要なプロセスであるなと感じました。
今回は坂口恭平さん原作の書籍である『生きのびるための事務』についてご紹介させていただきました。漫画化を担当されている道草晴子さんの作風もとてもマッチしていて大変読みやすかったです。
すっかり寒い日も増えてきましたが、みなさまお身体にお気をつけてお過ごしください!最後までお読みいただきありがとうございました。

