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制作現場の日常

ビュンビュン3D

フィラメント社3Dエヴァンジェリスト(自称)水沢と申します。
新緑の眩しい今日この頃、サブサーフェイス・スキャタリングも映えるまさに3DCG日和ですね。

弊社では時に、ゲーム開発において3DCGを使用する企画もあります。
とてもいい機会ですので、簡単に3D制作についてご紹介しましょう。


が、一概に3Dと言いましても所詮は手段に過ぎない訳です。
当然目的に沿うメリットがあります。

  • 分業が容易
  • 汎用性の高いアセットの蓄積を期待できる
  • 安定したクオリティの量産が可能
  • 明日私が屠られても担当業務が回る(無関係)

上記に反してデメリットとしては

  • 習得に少々手間がかかる
  • 対象プラットフォームの制約内での創意工夫が必要
  • 3Dっぽいとか言われる
  • めんどくさい

「めんどくさい」に関しましては「めんどくさいは合理化の母」と言われる気がするように、発想次第でどんどんスクリプト等で自動化していくことが可能です。

せっかくですから人間の頭部のモデリングを例に簡単に作業の流れをご説明します。

弊社で使用しているソフトは

  • MAYA
  • ZBrush
  • Photoshop
  • SubstancePainter

等などです。

頭部のモデリング

ここは状況毎に手順が違うと思います。
場合によっては
ZBrushによるスカルプティング → リトポロジー(メッシュの再構築)
など考えられますが、今回はMAYAでモデリングを先行して進めます。

ディティールのスカルプティング

モデリングでは再現しきれない細かな皺等をスカルプトで追加していきます。

テクスチャーで出力するので皺の種類によってレイヤー分けしておきます。
 大まかな皺 → ベクターディスプレースメントマップ
 毛穴、小皺 → バンプ、ノーマルマップ

毛の作成

出ました。いわゆる「めんどくさい」です。
こういう作業はスクリプトを作成し、まとめて処理します。

どんなことをしているかちょっと技術的に述べると、、、

  1. ナーブスサーフェスにカーブオンサーフェスをフリーハンドで描く。
  2. カーブオンサーフェスをデュプリケート
  3. カーブをシンプルに再構築する
  4. 毛先を浮かせる
  5. ヘアーをアサインする

ワークフローを明確にすれば自動化ができ、自動化ができればトライアンドエラーが容易になります。

レンダリング

マテリアルの設定、眉、髭などを追加してレンダリングします。
ウルトラ端折りましたがモデリングは大体以上です。

この後リグ(制御構造)などを設定してアニメーションに対応できるようセットアップしていきます。


モデリングで大切なのはトポロジーです。
3Dの対象によってトポロジーのあり方も違います。

ゲーム、映像、建築、フィギュア、etc…

3Dを志す方は目指す業界にあったトポロジーを考慮し、レンダリングイメージにワイヤーフレームも添えてポートフォリオなどを作成すると、少しその業界に対する本気度もアップして見えますよ。

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