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新人日記

印象とは何だろう

こんにちは新人プランナーの橋詰です。

外に出ると、足元に梅の花びらが落ちており、もうそろそろ入社して1年が経とうとしていることに気づかされました。今年度はもうすぐ終わりますが、気を抜かずに走り抜けようと思います。

本日は業務での悩みを解決するべく国立新美術館の「2024年度第48回 東京五美術大学 連合卒業・修了制作展」を訪れ、考えたことについて書いていきます。

2024年度第48回 東京五美術大学 連合卒業・修了制作展

仕様書に関する悩み

先日、初めてデザイナーの方にお渡しするデザインの仕様書を制作する業務がありました。その中で先輩プランナーの方に制作物の内容を記載する文章について「デザインの印象に関する部分をもっと具体的にしてほしい。例えば、『かわいい印象』ではなく、どういう要素が必要かまで書いてほしい」とご指摘を受けました。ここで記載すべき印象の具体的な要素がわからず、その際は先輩に助けていただき、何とか仕様書を完成させることができました。しかし、このままわからないままでいてはいけないと思い、ヒントを求めて週末に美術館を訪れました。

美術館を訪れて

今回訪れた展覧会では、東京にある5つの芸術大学に在籍されている方々の卒業・修了制作が展示されており、油絵や水彩画、日本画、彫刻などの作品を見ることができました。学校ごと、作品の種類ごとに展示されており、その作品の多さに圧倒されました。入り組んだ通路の壁には作品がずらりと展示されており、開けた空間に出ると、多種多様な造形物が並び、360度作品のある空間がどこまでも続いているようでした。たくさんの作品を見て、ヒントを得たかった私にとってはとてもありがたい展覧会でした。

様々な作品を鑑賞して、様々な印象を持ちました。実家に戻ったような懐かしさを感じる作品や今にも何かが始まりそうなワクワクする作品、足元から何かが這ってくるようなおぞましさを感じる作品など。そこから印象とは何だろう、どうしてそういう印象を感じたのかを考えてみることにしました。例えば、この作品が懐かしく感じるのは、オレンジのような暖かい色と輪郭をボヤかしているからそう感じるのかもしれない。この作品がおぞましく感じるのは、虫や植物、人体を不自然に繋いでいるからかもしれない、といったように。そう考えている中で、先輩のご指摘を改めて思い出しました。あのとき求められていたのは、印象を生み出す仕組みに必要な要素や要素同士の組み合わせなのではないかと気づき、この悩みのヒントを得たように思いました。

これから

今回は国立新美術館の「2024年度第48回 東京五美術大学 連合卒業・修了制作展」のおかげで、悩みを解決する糸口を見つけることができました。これからの理想としてはコンテンツに触れるたびに、どうしてそう感じたかを考えるようにすることですが、実際にやってみると、精神的に疲れてしまったり、その考え自体を忘れてしまうことが多々ありました。なので、美術館やイベントなどに月に一度は訪れるようにして、集中して鑑賞する時間を作っていこうと思います。

そう意気込んでみたのはいいものの、展示を3時間鑑賞するだけで疲れ果ててしまった私には、知識の前にまずは体力をつけていく必要があるかもしれません。

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