代々木で働く私が、お昼時にふらりと立ち寄るごはん処を不定期に紹介するコーナー。前回が7月なので3か月も空いてしまいました。今回はちょっとルールから逸脱し「お昼ゴハン」ではなく「朝ゴハン」を取り上げてみたいと思います。

　都会の過疎駅でおなじみ、小田急「南新宿駅」のそばに2年ほど前、こじんまりとした中華料理屋がオープンしました。いわゆる街中華でもチェーン系のお店でもなく、飲茶の専門店です。これは珍しい。出来て早々、ランチを食べに行った際は開店直後ということもあり結構な人で並んで入った記憶があります。飲茶の恐ろしいところは一皿づつが大した量じゃないのでつい頼みすぎてしまうこと。お昼時にも関わらず、点心数種にチャーハン、大根餅とたくさん食べてしまいました。その後、何度か前を通るたびに行列を見かけたので、つい足が遠のいていたのですが、先日何の気なしに店の前にあったランチの看板を見ると
　8:30～10:30　朝食メニュー
と書かれているではありませんか！いつの間にこんな魅力的なサービスができたんだ。香港の朝ごはんと言えばおかゆ！これは食べたい！

　と、早々に時間を作って出社前の朝9時に行ってきました。さすがにこの時間は混雑もなく、店内は私一人。セットメニューは3種。

580円　白粥+点心　
680円　中華粥+点心
780円　中華ちまき+白粥

　どれも安い！中華粥は牛ひき肉かピータン、点心は大根餅、焼きそば、腸粉（チョンファン）から選べます。選択肢が多くて素晴らしい。大好きなピータン粥とあまり中華料理屋では見かけない腸粉をチョイス。腸粉は米粉のクレープのような食べ物です。海老やらチャーシューやらいろんなものを巻いて食べるそうで。ちょっと分厚い生春巻き、みたいな感じでしょうか。

　このお店、値付けが不思議で中華粥と点心をそれぞれ単品で頼むと1000円を軽く超えますがセットだと半額ちょい。他にも朝限定ですが単品料理が全て20%オフで、かつピータン粥が100円でついてくるという組み合わせもあり、とにかく朝ごはんが安い印象です。

　待つこと数分、まずはピータン粥が到着。これこれ、これですよ。香港の屋台で買って歩きながら食べるやつ。期待通りの優しい味。おっかけで干しエビの腸粉がいろんな調味料と一緒に蒸したてホカホカと湯気を伴ってテーブルに置かれました。自分好みで味付けするのが現地っぽい食べ方だそうです。どちらもあっさりしているので朝ごはんにぴったり。

　メニューを見ると焼売、餃子はもちろんスペアリブとかハチの巣とか蒸し饅やらチャーシューやら美味しそうなものがずらりと並び、次は夜に来てお酒飲みつつ色々食べたいなぁと思いました。大勢で来るとなおよろしい。店内のムードや店員さんの掛け合いを見てると香港、台湾など本場に行ってみたい気持ちがウズウズと。朝から旅情を味わいつつ、しっかりした朝ごはんを安く食べられて大満足。ごちそうさまでした～