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新人日記

MayaのnCloth

こんにちは、新人デザイナーの有松です。
35度を超える厳しい暑さが続いており、より一層体調管理には気を付けていかなければ……と感じる日々を過ごしております。

さて、今回は私が学生時代に学び、作品制作の幅を広げるきっかけの一つとなったMayaの「nCloth」という機能についてお話ししていこうと思います。
この「nCloth」は、Clothという言葉が入っている通り、主に布をシミュレーションさせる際に使用する機能として知られていることが多いです。実際、私も初めてnClothを使用したのは布を題材とした作品の制作で、リアルな布の動きを表現できることに感動したことを覚えています。

布といっても状況によって表現したい布の素材の種類が異なると思いますが、このnClothは設定した値を少し変えるだけでその状況に適した布の表現を制作することができます。

柔らかい布の質感になるように値を設定したもの

布の値と言われてもいまいちピンとこない方が多いかと思いますが、ありがたいことにMayaを提供しているAutodeskの公式ページで、柔らかいシルクの値や厚手の革の値などを見ることができるため、まずはこの通りに制作していくことで、自分が表現したいものの勉強をしていくことができます。(Autodeskオンラインヘルプページ
試しに、シルクとゆったりした厚手のニットの2種類の値のそれぞれをカーテンをイメージして制作したオブジェクトに適応、入力してシミュレーションをしてみました。

シルク、ニットの値をそれぞれ入力し、シミュレーションさせたもの

変えたのは布の値のみで、吹いている風や重力などは一切変更していないのですが、その差は一目瞭然で明らかにシルクの方が柔らかく、軽く見えると思います。素材によって様々な値があるため、いろいろ試して自分の理想の表現にいかに近づかせることができるか挑戦できることも、このnColthの面白いところだと感じております。

また、実はこのnCloth、布の表現だけでなく、跳ねるビーチボールや水などの液体の表現などもシミュレーションすることができる優れものでもあります。標準のプリセットもあり、どなたでも簡単に使用できるので少しでも興味を持ってくださった方はぜひ触っていただければと思います!

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