代々木でゴハン:その29 しょうが亭
関西出身の私からすると、聞いたことしかない代々木という町は大手予備校の一つ「代々木ゼミナール」のある学生街なのかな、という漠然とした印象でした。いざ東京で暮らし始めても仕事で良く訪れたのはゲーム関連企業が比較的多い新宿、渋谷、池袋、秋葉原といった街で、代々木は弊社が引っ越す前はほとんど降りたことのない駅でした。いざ代々木にオフィスを構えてみると交通アクセスが良く、適度に人も少なくない居心地の良さが気に入っていますが、予想に反して学生を見かけることはあまりありません。
そんな代々木で昔ながらの「学生街」っぽさを感じさせるお店が今回訪れた『しょうが亭』です。
駅から徒歩数分、商店街に面した小さな食堂。通りにある看板には「代々木名物 大学定食」とあります。代々木名物とあるので本コーナーで取り上げるには、うってつけのお店に間違いはありますまい。店構えからして歴史を感じる、典型的な町の定食屋という佇まい。そもそも店に入る前から揚げ物のふわぁぁぁと食欲をそそる香りが漂ってきます。
店内は4人掛けテーブルがいくつか。壁には大きく、定食メニューがたくさん書かれています。メニュー名が面白いのがこの店の特徴で、さまざまな「大学」の名前なのです。
・青山学院大学 ¥700
・東京大学 ¥850
・聖心女子大学 ¥950
などなど。正直、大学名から考えてもメニューに何が含まれているかはさっぱりわかりません。偏差値が高い=値段も高い、といった関係性もないため、全てのメニューに目を通して選ぶ必要があります。どれもこれも美味しそうなので毎回悩みます。
とんかつ定食、チキンハンバーグとコロッケの盛り合わせ、など学校名以外の定食もあります。東京にはとてもたくさん多くの大学があるので、いっそ全て学校の名前にしてしまったほうが面白いのに、と思うのですが…
しばし考えたのち、しょうが焼き&鶏のから揚げがセットの「学習院大学」をオーダー。店名が『しょうが亭』なので、どうしてもしょうが焼きは外せません。しょうが焼き、ないしスタミナ焼きは、この手の定食屋ではマストでしょう。
期待通りに濃い目な味付けのしょうが焼きは、ゴハンを食べ進めるのにうってつけ。ゴロっと大きなとりのから揚げはもちろん揚げたて、そえもののマカロニサラダも定食屋の王道のサイドという感じで大変美味しいです。定食屋に求めているものがこのワンプレートに全てあります。定食屋でメニューをただひたすら迷うというテレビ番組「黄金の定食」でも取り上げてほしかったなぁ… ということで、代々木を訪れた際はぜひ立ち寄っていただきたい食堂でした。ごちそうさまでした~