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社長日記

夏の課題図書

 弊社の今年の夏季休暇は8月11日~14日になります。例年であれば帰省や旅行などプライベートの時間を楽しむ格好の時期ですが、今年は国や自治体から移動を控えてほしいという発信もあり、自宅ですごす人も多いでしょう。かくいう私も、家でのんびりする予定です。クーラーをガンガンに効かせた部屋で海外のドラマシリーズなんて観出すとあっという間に時間がなくなりそうです、気をつけないと。

 定期的にゲーム関連書籍をとりあげている取り上げているのですが、今回は少し毛色を変えて夏休みの間に読む予定の本を紹介させていただきます。

『オタク経済圏創世記 
 GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件』

中山 淳雄 (著)


 ゲーム関連の書籍は目につくと迷わず買うようにしているのだが、それ以外にもエンタメ全般を取り上げた本はAmazonの欲しいものリストにとりあえず入れるようにしている。たまにリストを見直し、やはり読みたいものやレビューの評判が良いものをまとまって購入する。どんどん、読む本がたまる一方である。夏季休暇のような、まとまった時間が取れる時に消化せねばなるまい。

 買いためた本の中から休みの間に読む本をチョイスしようとそれぞれ冒頭だけを読みだした中で面白かったのがこの一冊。通常、この手の本だとまず例にあがるのは日本初のゲーム、マンガ、アニメであるが、本書は新日本プロレスの北米興行の成功談から始まる。いきなりプロレス?!なぜ前述のいわゆるオタク産業(もうすでにこのカテゴライズが古いとは思うが)とプロレスが並ぶのか?他のスポーツと異なり、多様なキャラクター性、正義と悪の二項対立、試合の勝敗のみならずそこに至るまでのストーリーラインなど、他のエンタメコンテンツと同様、キャラクターと世界観を楽しむ対象だからである、と筆者は指摘する。長らく好きでプロレスを見てきたが、あらためてそう定義されるとすとんと腹落ちした。

 以降、マンガやアニメがいかに日本で独自の進化を遂げてきたか、21世紀に入り2次元のキャラクタービジネスが3次元のライブコンテンツと交わり、2.5次元型のビジネスモデルへと昇華されたのか、さらに2010年代以降、デジタルインフラの普及により日本にとどまらず全世界へ展開していったかなどを取り上げている。流し読みだが少しページを進めると、表やグラフが多数あり、ビジネス書よりの内容のようだが、取り上げられている事例のほとんどが自分の大好物なものばかりなので読みやすそうである。

 ゲーム開発に携わる者はもちろん、なんらかのコンテンツ制作者にとって得るものが大変多そうな本ではないだろうか。と書いたものの、まだほんの触りしか読んでないので、休みの間に読み終えます。たまには読む前の本の紹介もありかも、ということで。皆様、よい夏休みをお過ごしください。

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