ゲーム史の本:その1
ゲームについての本、一冊目の紹介。
ゲームと一口に言ってもアーケードゲーム、家庭用ゲーム、ソーシャルゲームとプラットフォームという分類から、RPG、パズル、アクションといったジャンルなど様々な切り口があるわけで、全てを網羅するとなると分厚く難解になりがち。一冊読むのでもかなり気力と体力を持っていかれる。例えば
『現代ゲーム全史 文明の遊戯史観から』
『日本デジタルゲーム産業史: ファミコン以前からスマホゲームまで』
とか。題名からしてヘビーな感じ。さらりと、かつ、大系がざっくりわかる本から始めるのが良いかな、とつらつら考えていた時に思いだしたのがこの一冊。
『僕たちのゲーム史』 著:さやわか
http://www.seikaisha.co.jp/information/2012/08/29-post-123.html
帯に「スーパーマリオはアクションゲームではなかった!」とある。では何か?
アドベンチャーゲームなのである。発売時の解説書にそう書かれている。ではアドベンチャーとは何か?謎を解き、話を進めて物語の終わり(=エンディング)を目指すことである。平たく言うと冒険ですね。
この本はビデオゲームの特徴である、
① プレイヤーがキャラクターを操作する
② 物語を体験する
というそれぞれの側面から、ゲームがどういった進化を遂げてきたかをたどっていく。さらわれたお姫様を助けに行く、というシンプルなお話からハリウッドの脚本チームが手がける重厚かつ複数の結末を持つストーリーへ。あるいは右に一方向しか進めないスクロール型のゲームから、3Dという技術を得て360度好きな方向へ、限りなく広いフィールドを考えられる限り自由な行動が出来るサンドボックスタイプのゲームへ。
ファミコンやプレイステーションなど、ゲームの進化はハードウェアの進化と重ねて語られることが多いが、ソフトウェアはどこが変わり、どこが変わらないままなのかがこの本を読むとよくわかります。そのゲームが出た時代背景などもあわせて解説されているのでざっくりここ40年ほどの(!!)ゲームの歴史を知るにはぴったりの一冊ではないかと。おススメです!