種子冬眠前の花を作ってみた
こんにちは。デザイナーの伊藤です。あと少しで今年も終わりますね。数か月前にも書いた気がしますが、社会人になってからとにかく時の流れが速いです。
6月からブログを書き始めていますが、まだ一度もモデリング関係の記事を書いていなかったので、今回はモデル作成に関する記事にしようかと思います。…といってもまだ応用的な使い方が自分の中でまとまっていない気がしているので、今回はお花のモデルを作りながらやり方を模索する形をとりました。
マーガレットやガーベラのような形状の花を作る時、花びらを一枚作って柱頭を軸に回転コピーさせるのが無難なやり方かと思いますが、今回はそのやり方を応用して、特殊な形状で出来た花、ランタナ(参考資料)のモデルに挑戦します。
余談ですが、ランタナは春から秋にかけて、花びらの色を変えながら咲いている花です。まだ元気に咲いている姿を見かけるので、「寒いけど頑張れ…!」という気持ちも込めて作りたいと思います。
まずは花びらをポリゴンで作成。調べてみたところサーフェス(カーブと呼ばれる線によって面が生成されたもの)で作成するやり方が主流のようでしたが、ランタナの花びらは内側に丸まっているので、今回は球体のポリゴンを削るようなやり方で作ってみました。形ができたらスカルプトツール(面の形をブラシで調整できるもの)を使って左右非対称な形になるように微調整します。
ランタナは花に直結した茎が一か所から広がるように生えているので、上図の茎を軸に複製させます。
丁度いい感じの配置になるよう、数と回転角度を設定して複製。
花びらが隣同士重なってしまっています。頂点を一つ一つ移動させて調整するのは大変なのでここはラティスを使って調整します。ラティスの頂点を移動させることで、頂点を一つ一つ動かさずに全体の形を変形させることができます。ラティスはほぼモデリング用の機能だと聞きましたが、使ってみて納得がいきました。
ランタナは花びらの丸まり方が一つ一つ違うので、ここで個体差をつけます。
同じように複製し2、3段目を作ります。ラティスを回転させるなどしてランダム感を出していきます。
完成したモデルを複製し、つなげてみました。花全体にもラティスを使ってシルエットを調整するなどしています。
モデリングをやってみて感じたことは、エフェクトやモーションと違って作る形がはっきりとしているのに、作り方に正解がないのが難しいということです。ツールの学習も大事ではありますが、まずは作りたいものを決めて、方法を調べながら完成に持っていくことが上達への近道ではないかと最近感じています。調べたり先輩方から情報を仕入れて引き出しをどんどん増やしていきたいです。