キャラクターモーション制作の流れ
こんにちは。新人デザイナーの伊藤です。入社から3ヵ月が経ちました。社会人になってから、どんどん月日が早く過ぎ去っていくように感じます。この勢いであっという間に1年が過ぎてしまいそうですが、なるべく後悔がないよう、日々学びのある時間を過ごしていけたらと思います。
そんなところで今月は、課題としてこれまで取り組んでいた、キャラクターモーション制作の手順について書いていきたいと思います。
手順といってもやっていることは非常にシンプルです。とても基本的なことと感じられるかもしれませんが、研修のふりかえりも兼ねてここはひとつお付き合いください。
その① つくりたい動きをイメージ
なにを作るにしてもここが最も重要な気がします。何事も見切り発車ではじめてしまうと、理想の形にたどり着かず、ダラダラと終わらない作業を続けることになってしまいます。(意識してはいるのですが未だにやってしまいがちです)
「敵に頭突きを食らわせるロボット」のモーションを例とします。
動作に入る前はどんな動きをするか…どの方向に向かってどんな体勢で飛んでいくか…。またキャラクターの性格(のんびり、生意気、臆病など)を意識して動きをつくることによって、キャラの個性を表現することもできます。
その② 尺を決める
何秒でモーションを収めるか、あらかじめ尺を決めておきます。ゲーム制作では「〇〇秒でつくってください」と指定されることがほとんどです。また、アイドル(キャラクターが動き始める前の待機の状態)がモーションの起点になっており、アイドル→アクションを起こす→アイドルに戻る、という流れがゲームにおけるキャラクターの動きとなっています。
その③ 基本となるポーズをつくる
最初は大まかな動作をつくります。キーフレーム(アニメーションにおいて変化の起点となる部分)が少ないうちにタイミングを合わせていきます。この頭突きのモーションであれば、飛び出す前の予備動作→飛び出す→跳ね返って着地、といった流れになります。キーフレームは体の根幹(胴体などの中心部分)からつけていきます。
その④ 細かい動きの調整
「タメ」と言われる予備動作や、体の末端(手首、足首、指)など細かいところの動きをつけていきます。この動きでいこう!となったら、最後に尺を調整し全体のスピード感を決定します。その後はアニメーションカーブを調整し、データとしてきれいな状態になるよう整えていきます。
以上が大まかな流れになります。前述したように、「完成イメージを持つ」ことがアニメーション制作において何より重要なことではないかと思っています。あとは動画サイトで実物の動きやゲームのモーションなどをよく観察し、そこから情報を読み取ることも大切です。
大変な作業ではありますが、キャラクターの動きを考えるのはとても楽しいです。
ユニークで気持ちの良いモーションが作れるアニメーターになれるよう、精進して参りたいと思います。
完成したものがこちら。まだまだ直したいところが沢山あります…