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社長日記

AIの本:その1

ここ数年、将棋ではAIがプロの棋士に勝ち越したり、自動車はもうすぐ完全な自動運転が実現されそうなどと、様々な業種で研究が進められているAI。

新聞やネットの記事でAIという言葉を見かけない日はありません。

ふりかえって、ビデオゲームにおけるAIはというと、ぱっと思いつくだけで敵キャラクターの制御やゲーム内の環境の変化など様々な要素を制御する基幹技術として、ずっと昔から使われています。

AI、すなわち人工知能というと「機械が自律的に考えて意思決定する」というのが一般的なイメージでしょうが、研究者の中ではもっと細分化されており、やれディープラーニングだ、データマイニングだ、強化学習だとより専門性の高い研究が行われています。

と、書いている自分がよくわかっていないので、もう少し勉強をしたいなと探していた時に発売されたのが、今回紹介する『絵でわかる人工知能』です。

『絵でわかる人工知能 明日使いたくなるキーワード68』

三宅 陽一郎 (著),  森川 幸人 (著, イラスト)
http://amzn.asia/cKxDRKH

著者はゲーム業界でAIといえばこの方、スクウェア・エニックス所属、三宅陽一郎さん。これまでにも様々な人工知能に関する講演や書籍を出されています。AIがゲーム制作において、いかに重要かというのはこちらのインタビューを読んでいただければ一目瞭然かと。

共著に元ムームー、現モリカトロンの森川幸人さん。プレイステーションの黎明期にAIを使った画期的なゲーム『がんばれ森川君2号』『アストロノーカ』を制作、その後もボカロブームが来るずっと前に音声合成でクマに歌を歌わせる『くまうた』などを手掛けたクリエーター。モリカトロンは日本初のゲーム専用AIの会社だそうです。企業HPのゲームAIのコーナーを読むと、ゲームにAIを用いることでなにができるか、とてもわかりやすく紹介されています。

本の中身というと、「絵でわかる」というタイトルなのでもっと図解が多いのかな、と期待しましたが、それはほんのさわりだけで、序章以外はしっかりとした読み物でした。まぁ、そんなに甘くはないよ、ということで(笑)しかし、一つ一つのテーマ(=キーワード)に対して1~2ページ程度にまとめられており、この分野に詳しくない私でも読みやすかったです。おススメです!

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